1. 貨物の輸出入を読む統計であることを確認する
税関の普通貿易統計は、輸出入された貨物について、金額と数量を品目別・国や地域別などで示すものです。サービスの取引や投資収益まで含む国際的な収支全体と同じ数字ではありません。
対象月、全国か税関別か、統計品目の分類、数量の単位を確認します。金額と数量が違う動きをしても、直ちに統計の誤りと判断しないようにします。
2. 輸出FOBと輸入CIF、円換算を分ける
税関FAQによると、輸出はFOB価格、輸入は保険料・運賃込みのCIF価格で計上します。双方を同じ費用範囲の金額だとは扱いません。外貨建ては税関長が公示する外国為替相場で円へ換算します。
単純な計算例で、数量と米ドル単価が変わらず100,000USDの取引を仮定すると、150円/USDなら1,500万円、160円/USDなら1,600万円です。円金額の増加は数量増加とは限りません。この例のレートは仮定で、実際の税関公示相場や統計値ではありません。
3. 速報・確報・確々報・確定の版を残す
申告後の修正などを反映するため、速報から確報、確々報、確定へ更新されます。同じ対象月でも取得した版が違えば、過去に見た値と異なる場合があります。比較には公表日と版を残します。
金額、数量、価格指数のどれを読んでいるか、季節調整や前年比の条件も確認します。最新の発表日と利用できる表は公式予定・統計表で確かめ、記事の日付だけを統計の対象日と扱いません。
4. 貿易収支だけから、円の方向を決めない
黒字・赤字の変化を読むときは、輸出と輸入のどちらが動いたか、価格・数量・換算のどれが関係するかを分けます。黒字が増えたから必ず円高という売買ルールにはしません。
市場予想との差、他の同時発表、相手通貨、資金の動きは別に確認します。円とUSD/JPYの表示、機械受注、CPIも、それぞれの定義をそろえて読みます。
5. 数字を比較する前に、条件を一行で残す
「輸出・輸入/対象月/品目・相手国/金額・数量・価格指数/単位/調整の有無/速報などの版/公表日」を記録します。外貨払いの家計や事業費を考える際も、統計の公示換算相場と、自分が交換する実際の価格・手数料は別の欄へ残してください。
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